商売の基本 2015 5 31
商売の基本とは、相手の立場になって考えることである。
書名 なぜ通販は24時にいちばん売れるのか
著者 坂本 麻理 秀和システム
日本では、「消費不況」と言われて久しい。
確かに、買い物に行けば、年中、割引セールをやっている気がします。
それでも売れない。
はたして、本当に消費不況なのか。
そんな定説に疑問を投げかけるのが、この本です。
「主婦のゴールデンタイムは、23時から25時である」
よく考えてみれば、これは当たり前のことです。
主婦は、家族のために働き、
自分の自由になる時間は、家族が寝た後でしょう。
そうすると、やはり、主婦のゴールデンタイムは、
夜の23時から25時となります。
主婦は、そういう時間に、くつろいでいると言えるでしょう。
誰でも、忙しい時に「何か買ってくれ」と言われても、
「後にしてくれ」と言いたくなるでしょう。
時間的に余裕があるときに買い物をしたいのが、人間の心理でしょう。
しかも、主婦は、生活必需品は、日中、堂々と買うことができても、
自分のための商品は、心理的に買いづらいものです。
その上、日本では、一家の家計は、
主婦が管理している場合が多いと思います。
こうなると、主婦が、一人で、くつろいでいる時間、
つまり、一日の家事が、すべて終わった時間、
要するに、23時から25時が、販売のゴールデンタイムということになります。
商売の基本は、価格にあると考えてしまうと、
ひたすら「値引き競争」になってしまいます。
そう考えるのではなく、
「販売時間」を考えるべきでしょう。
人間というものは、一日の中で、
やるべきことが、たくさん残っているときは、
精神的な余裕がなく、買い物をする気分にはなれないでしょう。
だから、「主婦のゴールデンタイムは、23時から25時である」となります。
この本では、QVCなどのTV通販番組で成功した、
著者の話が、実にわかりやすく書いてあります。